本日のアスベスト分析シリーズ シーリング

2024.04.30

本日のアスベスト分析シリーズ シーリング

シーリング・コーキング

シーリングとは、建物の外壁や窓枠など、隙間ができやすい箇所にシーリング材と呼ばれる充填材を注入し、ひび割れや隙間を埋めて防水性・気密性を高める作業のことを指します。

コーキングと混同することもありますが、建築業界的に明確な違いはないようです。

ただし、シーリングは建物の外側での作業を指している場合が多く、コーキングは建物内での作業を指している場合が多いようです。

シーリング材

過去にアスベストを含有した製品は,「油性コーキング材」と「ブチルゴム系シーリング材」です。これらのシーリング材へのアスベストの配合開始時期と終了時期はメーカーにより異なります。アスベストが0.1%を超えて含むシーリング材が石綿障害予防規則に該当するシーリング材です。

なお,他の建築用シーリング材には,販売当初からアスベストは含まれておりません。また,油性コーキング材には,過去にほとんどの製品でアスベストが配合されておりましたが,改修工事等で既に撤去され,現在は非アスベストシーリング材に打ち替えられている場合が多いと考えられます。

「油性コーキング材」は平成14年まで「ブチルゴム系シーリング材」は平成10年までアスベスト含有製品がありました。



今回の調査現場では腰壁とモルタル壁の間に使用されていたようですがシーリング材がある部分とない部分がありました。おそらく当初は全体にシーリング材が使用されていたものの劣化により一部はなくなりその状態で塗り直しが行なわれたと考えます。



シーリング材の寿命は5~10年と言われアスベスト含有製品の多くは既に交換されている可能性が高いのですが、現在も使用されている場合は経年劣化が進み飛散しやすい危険な状態になっています。今回の現場では塗り直しによりアスベストが封じ込められていましたので現状での飛散の危険性はありませんでしたが経年劣化でかなりボロボロでしたので工事の際は十分な注意と対策が必要です。
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