本日のアスベスト分析シリーズ 検体採取

2024.07.01

本日のアスベスト分析シリーズ  検体採取

 
検体採取の注意例





有資格者によるアスベスト事前調査の義務化により建築物石綿含有建材調査者数が急増しましたが、知識や経験不足による不正確な事前調査が問題になっています。検体の採取も建材や分析の知識が不十分であると正しい採取が行えず分析結果の精度にも影響を及ぼします。



今回の例は外壁材なのですが、解体工事ではなっかたのでなるべく壊したくない思いから元々割れていた部分から検体を採取したところひび割れを修繕した補修材が検体に付着していました。分析結果は外壁材は不含有、補修材は含有でした。今回は自社で採取をした検体でしたので現場の状況、採取部位から補修材であることが明確でしたが、送っていただいた検体で粉々であったり少量であった場合に正確な分析結果が出せるかは難しいかもしれません。



異物や他建材からのアスベストの混入を防ぐためには以下の事を注意しましょう

・採取道具を都度きれいにする

・採取部位を水拭き等できれいにする(外壁等は屋根材等がら流れ出たアスベストが付着している場合があります)

・地面に落ちたものを集めない

・壊れている、剝がれている部位から採取しない

また、採取現場・採取部位・採取状況を写真で記録する事が混入の可能性を探る重要な判断材料になります。



採取された建材の使用状況をイメージしながら分析を行います。なので情報は多く正確なものが良いです。小さな検体に正確な情報を込める採取を行うには豊富な知識と経験と高い技術が必要です。

 
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